
ある程度、電報についての基礎知識を身につけたところで、わが国における電報サービスについても、押さえておきましょう。
ここ数年、アメリカ大リーグで素晴らしい実績を残し続け、今年開催された野球の国際大会でも、日本の優勝に大きく貢献した、あの大物日本人選手のように名前の表記をカタカナにする有名人も増えています。しかし電報全盛の時代においてカタカナは、考えようによっては、現在よりも身近な文字であったといえます。
どうして電報全盛の時代においてカタカナは、非常にポピュラーな文字であったのでしょうか?それは長い間、内国電報で使える文字は基本的にカタカナのみであったからです。また電報料金として課金される文字数について言えば、句読点、濁点や半濁点、空白も1文字としてカウントされましたので、少しでも文章を短くするために、文章は口語体ではなく文語体にして、そのうえ濁点や半濁点を省くのが常套手段でした。具体例を挙げてみますと、例えば口語で「お父さんが危篤だから、早く帰ってきて」という場合は「チチキトクスクカエレ」と表現していたのです。
かつて電報全盛の時代に大活躍したカタカナという文字について、少しおさらいしておきましょう。かつての電報や現在であれば外来語を表わすのに用いられるカタカナ。実はこの文字の歴史は非常に古く、9世紀初頭に奈良の学僧が、漢字のみで表記された漢文を読み下すために、万葉仮名を訓点として付記したことが、そのルーツと言われています。